お父さんにわかるの?
ずいぶん雨の降った今年の梅雨で、全国各地に爪痕を残していますが、この頃は、ときどき晴れる日もあります。
雨の上がった日は必ずと言って良いほど、近所のお父さんが小学生の息子たちの野球の練習をしている音や声が聞こえてきます。お父さんが子供達の相手をしてあげる家庭は日本ではあまり見ないので、微笑ましく思っています。でも、田舎で騒音もないし、すぐ近所なので親子の会話がぜ〜んぶ聞こえてしまいます。聞き耳を立てているわけではないのですが、窓を開けていると特に、つい、会話が耳に入ってきてしまいます。
昨日の午後も野球の練習をやっていたのですが、息子にダメ出しをし続け、息子の失敗につい笑ってしまった父親に、息子が抗議するのが聞こえました。
「お父さん、今、笑った?笑ったよね?人が失敗したのを笑うなんて!」
「いやいや、だっておかしかったから」
「そういうのひどいよ。第一、お父さんに僕が本当はどんな気持ちかなんてわかるの?」
お父さんが、返答に困ってタジタジしているのが感じられました。
まだ小学3年生になっているかどうかもわからないくらい小さな少年なのですが、いや、すごいなぁ・・って思いました。そんなことを大人の父親に言えるなんて。しかも、すごく的を得ているのですから。

人の気持ちって、わかってるつもりでわかってないことが多いもの。わたしはなぜか、この頃そのことをよく思っています。ちゃんと周りのひとに気持ちを伝えているかな、そして、わかっているつもりでいる人の気持ちも実はわかっていないってことがあるんじゃないかなぁ、って。
親子だったりするとなおさらそうかもしれません。特に、親は子供の気持ちがわかったつもりになって、深く考えずにいろいろと言ってしまうところがあったりするように思います。
それから、人生経験上、そして星を読んできた経験から、もう老人と呼ばれる年齢の人でも精神年齢が5歳くらいの幼い人もいれば、10歳にも満たない子供と呼ばれる人が成熟した大人のこともあることを知っています。そして、チャートを見れば、だいたいその人の精神年齢や魂年齢もわかるものなのです。
ボーイソプラノの甲高い声でお父さんに諭す少年は、きっと大人の星のチャートを持って生まれたんだろうなぁ、と、妙に感心した曇り空の昨日の午後でした。
