夏の夜の空

日本のラジオニュースで、昨日だったかに、あちこちで火の玉が目撃されていて、それは、彗星のかけらが大気中に入ってきて燃え落ちているものだ、っていう話を聞いた。ちょうど一昨日、車のサイズくらいの小さな小さな小惑星が、地球にすごく接近してまた離れていった、という記事をイギリスの「空のニュース」(SkyNews)っていうちょっとロマンチックな名前の科学ネット新聞で読んだところだった。

今、小惑星群が空に見える季節でもある。

数年前、女友達と夏休みに海に2人で出かけ、夜遅くまで浜辺であれやこれや話をしていたら、目の前で火の玉がフワ〜っと落ちてきて消えたことがあり、何何何何何〜、って、騒いだことがある。あれも、宙(そら)から降ってきた石だった。

写真出典元:SkyNews 小惑星2020QG

夏の夜って、なんだか宇宙が身近になるような気がするのは私だけだろうか。

時々、無性に宇宙に戻りたくなる時がある。わけもなく。

例えば、それは、誰かが「海に戻りたくなる」とか「山に戻りたくなる」とか「自然の中に戻りたくなる」とか言うような感じかもしれない。(そんな人いるのかな?)宇宙の果てしない映像などをみると涙が出てくることもよくある。

「あなたは宇宙人です」と、いわゆる何人ものサイキックや、神に仕える人たちに言われてきたけれど、やっぱりそうなんだろうな、と思う。

UFOものとか、宇宙ものの映画とかを観ると『違うじゃん。宇宙船がこんなにボロじゃ飛べないし、めっちゃダサい』とか内心思っている。きっと、この星ではない宇宙のどこかにいたんだろう。一人で地球人の想像力の貧しさと、技術力の低さを勝手に腹立たしく思っているのだから・・。

『あなたは宇宙人ですパターン』で、一番強烈だったのは、ある占星術家で懇意にしてもらっていた女性と週末の1日を過ごした時だった。彼女はアメリカの人だけれど、NYで一緒に美術館巡りと食事をしたことがある。

コーヒーショップで向き合って座った途端、彼女も、私を見てまた言った。

「あなたも宇宙人ね」

あぁ、またいわれた。それにしても「」って・・・?返す言葉もなく黙って聞いていたら

「私そうなの。でもね、私の住んでいた星はもう滅亡していて、ないの。帰るところがなくて、本当に寂しい。あなたの星は?」と、言って泣き始めた。

そうして彼女は言った。

「あなたの星もきっともうないわ。こうやって今地上にいる宇宙から来た人たちは、ほとんどみんな故郷の星がないのよ、すでに」

彼女は、アメリカでも屈指の、いや、世界中で屈指の工科大学で物理学を勉強し、ハーバード大学でも医学を学んでいる人だった。しかし、真実は現代医学や物理学にはなく、占星術にある、と悟ったと言っていた。

その時は、まだそれほど占星術にのめり込んでいなかった私は、彼女の言っていることが、表面でしかわかっていなかった。第一、あの頃はまだ、宇宙人呼ばわりされるのが、正直、嬉しくない頃だった。

そして、もうないと言う星がどれだけ素晴らしいところだったかを延々と話して泣く彼女に、そして、私と会えて本当に嬉しい、と微笑んだ彼女に、返す言葉もなかった。

けれどだんだんわかってきた。

彼女の言っていたことも、私が誰なのか、も。

夏の夜空を見上げると、なんだか無性に戻りたくなり、ちょっぴり涙ぐんでしまうと同時に、とても懐かしくてホッとする。思えば、子供の頃からそうだった。

そうして、隕石が落ちてきたり、惑星が近づいてきたなんて話しを聞くと、遠い故郷から便りが来たような、秘めやかなときめきを覚えるのだった。

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